

令和5年一般会計・特別会計決算特別委員会 本文 2023-11-17
【黒田太郎委員】
令和4年度決算に関する報告書58ページの水地盤環境事業費のうち、三河湾環境再生推進費及び環境保全規制調査費について伺う。
事業者への排水規制、下水道の普及など、様々な水質改善の取組の結果、伊勢湾及び三河湾の水質は改善されてきたと認識している。しかし、水質が改善された一方で、主要な水産資源であるアサリなどの漁獲量の減少やノリの色落ちが見られ、漁業関係者からはその原因の一つとして窒素やリンなど栄養塩の不足が指摘されている。
そこで、伊勢湾及び三河湾の水質の状況はどうなっているのか。
【水大気環境課担当課長(水環境)】
伊勢湾、三河湾において、水質汚濁の代表的な指標であるCOD(化学的酸素要求量)、また、富栄養化の指標である窒素、リンについては環境基準が設定されており、その基準を達成するため、水質汚濁防止法に基づく水質総量削減計画による取組を進め、削減を図ってきた。8次にわたる水質総量削減計画による取組の結果、工場、事業場等からのCOD等の排出量は、取組開始時と比べ、2019年度のCODは57.6パーセント、窒素は28.2パーセント、リンは48.3パーセント削減できた。
また、海域における環境基準地点でのCOD、窒素及びリン濃度の年平均値について、CODは微増傾向である一方、窒素及びリンは減少傾向となっている。
【黒田太郎委員】
二点目であるが、アサリの漁獲量の回復やノリの色調の改善に向け、栄養塩管理の取組が行われているが、その内容を伺う。
【水大気環境課担当課長(水環境)】
県では、下水処理場からの放流水中の窒素及びリン濃度を増加させ、ノリやアサリへの効果を調査する社会実験を行うため、当該事業場の窒素及びリンの総量規制基準を、国が定める範囲の上限まで緩和した第9次総量削減計画を2022年10月に策定している。
この社会実験は、県が管理する矢作川及び豊川浄化センターにおいて、2022年度は11月から3月まで、2023年度は9月から3月までの2年間実施する。
この社会実験の評価は、学識経験者や漁業関係者、国、県、沿岸の市町で構成される愛知県栄養塩管理検討会議で実施する。昨年度の社会実験の結果は、今年6月に開催された検討会の中で、海域への悪影響は見られず、ノリの色調やアサリの生息量は良好であったと報告されている。
【黒田太郎委員】
伊勢湾及び三河湾を豊かな海にしていくため、環境局ではどのような取組を進めているのか。
【生活環境地盤対策室長】
環境局としては、近年アサリやノリが取りにくくなっているとの漁業者からの声を踏まえ、水質の保全と豊かな海の両立に向けて取り組む必要がある。伊勢湾、三河湾の水質改善には、行政機関、NPO、漁業者、民間企業等の多様な主体との連携、協働が必要であることから、三河湾環境再生パートナーシップ・クラブ、水循環再生地域協議会等における連携、協働の取組を推進している。
また、古くから豊かな海の恵みをもたらしてくれる里海である三河湾の環境再生に向け、水質の浄化、魚などの産卵や生息の場、さらには海中に取り組まれる炭素、いわゆるブルーカーボンの貯留を促進する藻場の保全、再生の取組にも着手した。
環境局としては、人の手を加えることにより生物多様性及び生物生産性が高まった豊かな海、水質環境基準の達成を目標としたきれいな海並びに親しみを持って利用してもらえる親しめる海を目指し、里海の概念及び重要性について啓発等を図るとともに、里海再生を推進する。
【黒田太郎委員】
それでは、要望する。
県民環境委員会において、山田たかお委員を中心に再三この問題について議論しており、その点は申し訳なく思っているが、これは私たちあいち民主県議団が10月に知事に渡した要望書にも入っているためあえて取り上げた。
豊かな海とは何なのかが県庁横断的に議論されるべきであると思っている。豊かで、美しく、親しめる、と三つのワードも出てきたが、これは大変すばらしいことだと思う。いろいろな調査もしてもらっている。連携もしてもらっている。そうしたことを踏まえ、愛知発でこんなに海をよくしたといえるぐらい力を入れて取り組んでもらいたい。
次に、県民文化局に1点質問する。
説明にあったが、愛知県財務諸表(2)56ページの芸術文化センターについて、固定資産の建物が191億8,700万円で令和3年度から10億円ほど減っている。減っている理由は減価償却か確認させてほしい。
【文化芸術課担当課長(文化芸術)】
減価償却である。
令和4年度決算に関する報告書58ページの水地盤環境事業費のうち、三河湾環境再生推進費及び環境保全規制調査費について伺う。
事業者への排水規制、下水道の普及など、様々な水質改善の取組の結果、伊勢湾及び三河湾の水質は改善されてきたと認識している。しかし、水質が改善された一方で、主要な水産資源であるアサリなどの漁獲量の減少やノリの色落ちが見られ、漁業関係者からはその原因の一つとして窒素やリンなど栄養塩の不足が指摘されている。
そこで、伊勢湾及び三河湾の水質の状況はどうなっているのか。
【水大気環境課担当課長(水環境)】
伊勢湾、三河湾において、水質汚濁の代表的な指標であるCOD(化学的酸素要求量)、また、富栄養化の指標である窒素、リンについては環境基準が設定されており、その基準を達成するため、水質汚濁防止法に基づく水質総量削減計画による取組を進め、削減を図ってきた。8次にわたる水質総量削減計画による取組の結果、工場、事業場等からのCOD等の排出量は、取組開始時と比べ、2019年度のCODは57.6パーセント、窒素は28.2パーセント、リンは48.3パーセント削減できた。
また、海域における環境基準地点でのCOD、窒素及びリン濃度の年平均値について、CODは微増傾向である一方、窒素及びリンは減少傾向となっている。
【黒田太郎委員】
二点目であるが、アサリの漁獲量の回復やノリの色調の改善に向け、栄養塩管理の取組が行われているが、その内容を伺う。
【水大気環境課担当課長(水環境)】
県では、下水処理場からの放流水中の窒素及びリン濃度を増加させ、ノリやアサリへの効果を調査する社会実験を行うため、当該事業場の窒素及びリンの総量規制基準を、国が定める範囲の上限まで緩和した第9次総量削減計画を2022年10月に策定している。
この社会実験は、県が管理する矢作川及び豊川浄化センターにおいて、2022年度は11月から3月まで、2023年度は9月から3月までの2年間実施する。
この社会実験の評価は、学識経験者や漁業関係者、国、県、沿岸の市町で構成される愛知県栄養塩管理検討会議で実施する。昨年度の社会実験の結果は、今年6月に開催された検討会の中で、海域への悪影響は見られず、ノリの色調やアサリの生息量は良好であったと報告されている。
【黒田太郎委員】
伊勢湾及び三河湾を豊かな海にしていくため、環境局ではどのような取組を進めているのか。
【生活環境地盤対策室長】
環境局としては、近年アサリやノリが取りにくくなっているとの漁業者からの声を踏まえ、水質の保全と豊かな海の両立に向けて取り組む必要がある。伊勢湾、三河湾の水質改善には、行政機関、NPO、漁業者、民間企業等の多様な主体との連携、協働が必要であることから、三河湾環境再生パートナーシップ・クラブ、水循環再生地域協議会等における連携、協働の取組を推進している。
また、古くから豊かな海の恵みをもたらしてくれる里海である三河湾の環境再生に向け、水質の浄化、魚などの産卵や生息の場、さらには海中に取り組まれる炭素、いわゆるブルーカーボンの貯留を促進する藻場の保全、再生の取組にも着手した。
環境局としては、人の手を加えることにより生物多様性及び生物生産性が高まった豊かな海、水質環境基準の達成を目標としたきれいな海並びに親しみを持って利用してもらえる親しめる海を目指し、里海の概念及び重要性について啓発等を図るとともに、里海再生を推進する。
【黒田太郎委員】
それでは、要望する。
県民環境委員会において、山田たかお委員を中心に再三この問題について議論しており、その点は申し訳なく思っているが、これは私たちあいち民主県議団が10月に知事に渡した要望書にも入っているためあえて取り上げた。
豊かな海とは何なのかが県庁横断的に議論されるべきであると思っている。豊かで、美しく、親しめる、と三つのワードも出てきたが、これは大変すばらしいことだと思う。いろいろな調査もしてもらっている。連携もしてもらっている。そうしたことを踏まえ、愛知発でこんなに海をよくしたといえるぐらい力を入れて取り組んでもらいたい。
次に、県民文化局に1点質問する。
説明にあったが、愛知県財務諸表(2)56ページの芸術文化センターについて、固定資産の建物が191億8,700万円で令和3年度から10億円ほど減っている。減っている理由は減価償却か確認させてほしい。
【文化芸術課担当課長(文化芸術)】
減価償却である。